今週の中野満
学び④帰納法
トンネルを抜ければ、爽快に広がる晴れやかな世界。
出口の見えない、行ったり来たりの思考はまさにトンネルの中を彷徨う感じです。
しかし、小さな光を突破口に思考を巡らせる、と一気に視野が明るくなります。
考えるとは、まさにトンネルの中を脱出する感じに似ている気がします。
しかしながら、お仕事において「考える」ことにたくさんの時間を投資するわけには参りません。
できるだけ短時間でトンネルを脱出したいもんです。
そこで、ある考えを論理的にまとめる帰納法という型があります。
昨日の記事の演繹法は、前提に基づいて結論を導きました。
帰納法は複数の共通点を根拠として結論を導く思考法です。
例えば、
BBQ用品の売上が向上している。
トレッキング用品の売上が向上している。
キャンプ用品の売上が向上している。
この3つの共通点から何が言えるでしょうか。
→結論づけるなら、「アウトドアブームにより、アウトドア用品は売上が好調である。」となります。
「なぜそう言えるのか思考」と「帰納法」を組み合わせると。
例えば、「この設備機器は自社に導入すべきである。」→
この意見に説得力を持たせる根拠として、
この設備のスペックは品質向上が可能である。
この設備のスペックは自社の納期を短縮できる。
この設備のスペックは業務効率を上げ、コスト削減につながる。
みたいな根拠がぶらさがります。因みにこの例はQ:クオリティ・Dデリバリー・Cコストの観点で結論を支ています。
もしここで、1つでも共通しない事例を根拠としてしまった場合、帰納法の型は破綻してしまいます。
例文でいくと、「この設備の購入は今だけ安いんです。」みたいなことが入ってくると、「ん?」ということになります。
このように帰納法はSo WhatとWhy Soの行ったり来たりを考えやすい型であります。
また、QDCのようにフレームワークに当てはめると考えやすいのでお勧めですね。自社・市場・競合(3C)やマーケティングミックスの4Pとかも当てはめると行ったり来たりしの帰納法が成立しますね。
考える時間を短縮するためにも、「考える道具」としてフレームワークは有意義です。
出口を目指してあきらめず思考を走らせましょう。
出口からトンネルへか、トンネルから出口へか。それぞれの現状認識ですね。
トンネルをぬけると、どこまでも広がる青と緑。
ほんといい季節です。