今週の中野満
学び⑤「とにかく書いてみる」
学び①~④で論理的思考の枠組みを記してきました。
コンパクトな文章で、紹介をしいているだけである、と思ってください。
本格的に学んで、お仕事で活用していきたいと考えている方は、たくさんの書物が出ておりますし、インターネットでも詳細にわかりやすく説明しているサイトもありますので、そちらの方で学びを深めて頂ければと思います。
本日は最終⑤ということで、「書く」ということに触れたいと思います。
お仕事において、「書く」という行為は、ほとんど誰かに「伝える」という行為です。
学び①~④で記したものをまとめますと、
伝えるとは行動を促すもので、説得力が必要になります。
それには論理的思考が欠かせません。
論理的思考は結論と根拠が一体となった「行ったり来たり」の思考法です。
そこには考える道具としてフレームワークを活用することが有意義です。
といった内容でした。
さて、社内・社外において「報告書」や「議事録」、「事業計画書」など「書く」というか、書かなければいけない場面ということが多くあります。
これは相手に伝えるためです。ということは論理的に書く必要があります。
「論理的に書かなければ・・・」「もっと多く情報収集しなければ・・・」「明日しよう。。。」
書くことにこのような言い訳をしてしまいがちです。結果、期限に対して時間が無くなり、焦りはじめ、タイミングを異してしまいます。焦ると余計にいい内容が書けません。
外山滋比古先生著「思考の整理学」で次のように書かれています。
「とにかく書いてみる」です。
「欲を出すと逆効果になる。まだ書けないと思っているときも、もう書ける、と自分に言い聞かす。とにかく書き出すと、頭の中に筋道が立ってくる。」と。
私は、頭の中であれこれ考えていて、まだ書く段階じゃない。もう少し構想をまとめてから書くべきだ。みたいなことを考えてしまいがちです。
頭でっかちに、論理的に書こうと思い、なかなか筆が進まない場面が多くあります。とくに事業計画書などは、あとで構成を変えるのもいやだなと思うタイプでした。
しかし、外山先生の言う通り、「とにかく書いてみる」を実践しますと、一気に最後まで書き終える癖ができてきます。一瀉千里に書く。
そうすると、訂正・修正、場合によっては構成の変更もゆっくりすることができます。
書いたものに対して他者に対して伝わる内容であるか。何を言いたいのか明らかであるか。すなわち論理的であるか。の推敲が可能になります。
外山先生は「とにかく書いてみる」の章で、こうも書かれています。
思考はなるべく多くのチャネルをくぐらせた方が、整理が進む。
頭の中で考えているだけではうまくまとまらないことが、書いてみるとはっきりしてくる。何度も何度も書き直すとさらに純化する。思考の昇華の方法も体得できる。
音読してみる。声も思考の整理にたいへん役立つ。
聴き上手な相手を選んで、考えていることをきいてもらうことも頭の整理に役立つ。
さて、「とにかく書いてみる」の実践ですね。
先ずは、考えていることをアウトプットとして「聴き上手に聴いてもらいましょう」
本日は子どもの日です。柏餅で縁起担ぎですね。
当事務所は明日から通常営業です。
よろしくお願いいたします。