今週の中野満
学び③演繹法
本日もの論理的思考のお話です。
演繹法と明日記事にする、帰納法は論理的思考の「型」と思ってください。
難しいネーミングですが、気にせずに、結論を導く思考の「型」として習得することをお勧めします。
演繹法とは事実・根拠の前提に基づいて結論を導きます。三段論法とも言われます。
よく使われる例文
「すべての人間は動物である」「A氏は人間である」→「故にA氏は動物である」
事実→根拠→結論となっていますね。
次の例文はどうでしょう。
「この商品は価格を下げれば売れる」→「値下げをした」→「この商品は売れる」
ここで注意するべきことがあります。果たして、「この商品は売れる」という結論は正解でしょうか。「価格を下げれば売れる」という前提に「隠れた前提」があるはずです。昨日の記事の「なぜそういえるの?」の部分です。
この例文における「前提」にはどのような事実が隠れているでしょうか。
例えば、「そもそもニーズがある。」「販売チャネルが確立していって価格がネックになっていることが調査でわかっている。」「競合他社に同等品がない。」など何かしら事実が隠れています。
我々のお仕事において、「あれ、なんか違和感あるなあ。」と思うことはありませんか。
意外と隠れた前提は語られずに、論理展開されていくことが多いです。特に組織の文化のような言語化されにくい部分が前提の場合、ほぼ隠れています。
この隠れた前提は正しいのか常に明らかにする思考を持つことが大事です。
ビジネスにおいて演繹法は、三段論法を論理思考法として意識するのはもちろんですが、
何より、AだからBという説明を鵜呑みにせず、隠れた前提を意識することが非常に大事であることを癖付けしていきましょう。
隠れた前提を洗い出すことで、少ない事象から結論づけてしまうことを避けることができますね。
明日は帰納法のお話です。
本日は、ゴールデンウイーク休暇です。恒例の当事務所のサンデー菜園で土にまみれてきました。
どこからかツッコミが聞こえてきそうですが…。