今週の中野満
新事業の必要性。
本日も昨日に引き続き、内勤でございます。
美容業界のDX化の事業計画書作成に没頭したいと思います。本案件は成長枠での申請を予定しています。
ここで成長枠の計画書のストーリーにおける、新事業の必要性の考察をしてみます。
ポイントは、「新事業はギャップを埋めるピースである」といきつきました。
ありたい姿を明確にする。現状を詳らかにする。両者のギャップを言語化してみる。そこに炙り出される課題を解決することが新事業となります。
言い換えると、目的地を捉え、足元を見た時、スニーカーしか持っていない。道中、登山靴が必要になる。その登山靴を調達して登山道に挑むことが新事業にあたると考えます。
第9回までの事業再構築補助金の事業計画の前提は、「コロナの影響を受けて売上が下がっている。」でした。既存事業が傷んだことが再構築の必要性として大きな理由でした。
第10回からの成長枠は売上減少要件が撤廃されました。ここで言えることは、第9回までのように新事業の必要性を「コロナに痛めつけられました。」とすることがしづらいということになります。
他にも事業計画においての要件のハードルが高くなっています。付加価値の向上年率4%と、給与支給総額の向上年率2~3%を示す要件があります。付加価値は営業利益+減価償却費+人件費となります。要約すると、たくさん投資をして、たくさん営業利益を上げて、たくさん人件費を使ってください。ということになります。
また、補助率は2分の1ですが、賃上げ要件を満たせば3分の2の補助率になります。要約すると、「賃上げしてください。」の一言ということになります。
極めつけは、新事業の市場規模が10%以上拡大する業種となります。
稚拙な言い方になりますが、
要件に置きにいった事業計画は、既存事業がそこそこ儲かっていて、新事業を展開することで、もっと儲かるんです。雇用も増やして給与も上げます。というストーリーとなります。申請要件を軸に考えると、新規事業の必要性の理由が見えにくくなります。
しかし、どんな企業にも課題があるはずです。
フレームワークで紐解く必要がありますね。PEST分析、業界分析、3C分析で課題を見つけます。コロナ禍とポストコロナでは外部環境が違います。業界構造も違ってきます。顧客のニーズも変化し、競合他社の動向も違ってきます。鉛筆持ってゴリゴリしていると、現状の課題が見えてきます。
ふと気づきます。そもそも企業はどんな高見を目指しているのでしょうか。なぜ、それを目指すのでしょうか。目的地はどんな場所なのでしょうか。
そんな思考にシフトすると、現状、そこにたどり着けないギャップが浮き出てきます。
それが新事業をする必要がある理由ですね。
新事業を実施する必要性には、必ず理由があります。現場において、そこが曖昧におざなりになる傾向があります。しっかりと現状を分析して、ありたい姿を明確にすれば、どんなピースが不足しているのか、浮き出てきます。そのピースが新事業です。
故に、冒頭に記した「新事業はギャップを埋めるピースである」となります。
第9回まで、コロナを悪者にして新事業の必要性を計画しました。現在は、5類化に伴い、コロナどこ吹く風となっています。移ろいが早いです。
新事業の在り方は、短期目線ではなく、長期的な目線である必要がありますね。そのためには、ビジョンドリブンであると考えます。成長枠はまさにビジョンの達成を目指す、成長ストーリーであると考えます。
個人個人の人生もそうですね。どうありたいか。今はどうなのか。踏まえて未来からのバックキャスティング。そこに足りないピースは何?
私は、6月30日の締切後のありたい姿「乾杯」を目指してがんばりますー。
めちゃ短期目線ですね笑