今週の中野満
強みは物語。
本日は、自社の弁護士事務所に出向き、先生と契約書や当事務所の業界におけるポジショニングなど、いろいろ相談にのっていただきました。
やはり、一人で考えるよりアドバイスを頂くことで道の開け具合が違ってきますね。ありがたいです。
帰る途中、会社の強みってなんだろう?と考えました。
中小企業において「自社の強みは〇〇です」と答えることのできる社長さんはそう多くありません。私たち支援者の立場としても、すぐ答えることは困難です。
この「強み」という言葉の意味を考えると、顧客から見て、競合他社よりも優位に立てることができる独自のもの。=だから顧客は選ぶ。という構図が生まれます。独自のものに関しては、例えば製造業であれば技術力であったり、特許権であったり、販売会社であれば、店舗ロケーションであったり、マーケティング力であったりと様々です。
そこには、ヒト・モノ・カネ・情報といった経営資源が大きく関係しています。とはいえ、その業界に経験豊富なヒトが多く居ることが強みになるともかぎりません。
企業というものは生まれた時から、たくさんの売上を獲得できたわけではありません。失敗と成功を繰り返しながら、顧客の獲得がなされてきたのです。そこには「学習」という行為を積み重ねてきたのです。マイルストーンを置きながら失敗と成功のプロセスをたどっていく。
その学習というプロセスの中で、顧客との関係性を深めていくにあたり、必ず、ヒト・モノ・カネの経営資源は必要となってきます。その学習と経営資源の関係性によって研ぎ澄まされていくものが、競合他社より優位性を持つ「強み」へと進化していくものだと思います。
もちろん、そこには自社は「誰の、どういった問題を解決するのか」という顧客ターゲティングによる自社のポジショニングの明確化も関係してきます。この顧客設定は抽象度を上げたり、具体的に絞ったり、いったりきたりをしながら、決まっていきます。そのプロセスも強みへの進化に大きく関わってきます。
わかりにくいお話かもしれませんが、「強み」は学習する時間と経営資源の投下によって、にじみ出てくるものであり、成長とともに顧客の心をグリップできる確固たる揺るぎないものに変化していくのです。それが競争優位性と言われます。
そこにたどり着くには、合理的でない行動の経験を繰り返すことが一番の強みとなります。なぜなら他社が模倣したくないことだからです。
模倣困難性が競争優位をつくり、競争優位が顧客を連れてきてくれます。それが強みです。一言でいってしまえば、他社にない技術力とか人財とかになるのかもしれませんが、その背景に物語があります。
ということで強みとは成功の物語だよなーって思ったりしています。
こんなふうに言うコンサルは私くらいかもしれませんが。。。
今日はこんなところで。
明日もよろしくお願いします!